メダカが一匹。
こんなにぎりぎりまで水が入っていて、雨が降ったら勢いで流れ出てしまわないか心配になる。
雨が降ったら、深く潜るのかな。
「君が覚えていないなんて信じられないけれど」
とK教授はため息をつく。
私がオーストラリア文学のレポートをノートを破いた紙で提出したと言うのだ。
「そんなはずがないよ」
と私は反論するけれど、
「じろ!You did!」
と教授も譲らない。この話はもう10年以上も教授と飲みにいくたびに繰り返されていて、どうしても決着がつかない。
いつかタイムマシーンに乗ったら、真っ先にこの件について調べたいと思う。