まじろ帖

日々のこと。

頭ではわかっている

市場の端っこにはこんな扉がある。
重い扉だし、非常用通路の図みたいなのも貼ってあってなんだかよくわからないけれど、でも確かにこう書いてあるのだ。

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RESTAURANTS

おぉ。それだけわかれば十分だ。

de midiということはたぶん、正午から。
そして、市場で売られている材料を使っているレストランが5店舗入っているらしい。

なんだかものすごく美味しそう。


ということで扉を開けて階段をのぼると、そこには細長いレストランがひろがっていた。壁の黒板にはずらりとメニューが書かれ、厨房からはがちゃがちゃと準備の音がする。

トゥールーズはカスレという豆の煮込みが名物料理だ。下の惣菜屋さんに大きな瓶詰めも売られていた。

ということで、


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フォアグラのサラダと、


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カスレを注文する。

ここにスミレのお酒を合わせれば、かなりトゥールーズの食を制覇したことになる。

でもあまりにも鮮やかな紫色のお酒に腰が引け、弱気にも普通のワインを頼んでしまった。


カスレの話に戻ると、正直なところ私は日本で食べる方が好きだった。豆はとても美味しいけれど、一緒に入っているソーセージが独特の風味で苦手なのだ。ユークはお腹いっぱいとは言いながら完食していた。ユークはどこの国のどんなソーセージ(もしくは食べ物全般)でも大体平気でちょっと食べてみてすぐに「大丈夫。おいしいよ」と言う。 しかしそれは私にとっては全然大丈夫じゃないことが多い。


もっとなんでも食べられるようになりたい。


サラダに入っていた鴨肉も美味しかったけれど、色がどうにも苦手で口に運ぶまでが苦労した。「食べてしまえば美味しいと頭ではわかっているから見た目だけで食べられないと判断するなんて損だ、これは美味しい!」と、自分で自分を必死に説得しながら食べた。