2015-10-17 透明な君 隣で眠るということは、なんて贅沢なことなんだろう。寝返りをうって伸ばした手の先に、当たり前のように温かい体が呼吸していたことを思い出す。そばにいない生活に慣れたつもりでいるのに「もうどこにもいない」という現実は突然やって来て心臓を鷲掴みにするので驚く。花を渡しに行った翌朝、起きてリビングに出ていくと部屋にパディの匂いがしていた。花のお礼でも言いに寄ったのかな。パディに触れられないのは寂しいけれど、思い出せることがたくさんあるからそれでもいい。透明な君がいつも愛おしい。