超かっこいい男の人だ
冬に、じいちゃんの機嫌が良かったとき「オオママと話したら?」と言ってママが携帯を渡した。
「ふんふん。ふん。」
とそれらしく相づちを打ってはいるけれど、本当は全然聞こえていなかったらしく電話を切ったあと、
「さっぱりわからんな」と笑っていた。
じいちゃんが元気で嬉しい。
将棋も数学も絵もじいちゃんが教えてくれた。
本をたくさん読ませてくれた。
美術の宿題の絵をかわりに描いてくれた。
おかげでプロの設計図が出来てしまった。
「私の名前、なんだっけ?」と聞くとじいちゃんは「んなこたーわかってるよ。くだらないなぁ」と言ってごまかす。
じいちゃんは95歳だけど、私にとっては超かっこいい男の人だ。