ハチミツ
ツツジの色の分かれ目のところはいつ見てもかっこいい。
小学生くらいの頃、ツツジを摘んで後ろから蜜を吸いながら歩いていた。蜜が大好きなような気がしていた。
くまのプーさんを読んでいたからかもしれないけれど、ハチミツに過剰な期待を持っていた。
とろりとした黄金色の甘いもの、なんて響きだけでもうものすごい御馳走だ。
ところが実際にハチミツをなめてみると、いつも想像よりも美味しくなかった。大人になってみて、ハチミツ屋さん(今はもうないけど、何年か前まで渋谷のデパ地下にはハチミツ屋さんがあった)に行くとそれはもうたくさんの種類のハチミツが並べてあって、これがまたどれもこれも説明を読むとものすごく美味しそうに思えてくる。しょっちゅう試食をさせてもらっていたけれど、いざ小さなスプーンを口に運んでみると、やっぱり何かが違うのだった。
時々トーストにハチミツをかけて食べる。
プーさんほどには感動出来ないけれど、ハチミツは好きな食べものだ。
知らなかったけれど、ツツジの蜜には毒性のものもあるらしい。へぇ。