窓にかかるカーテンも
ストーブの隣で、眠そうにする犬。
年をとって少しずつ骨ばってきた体を撫でる。
いい匂い。
いつまでも可愛い。可愛い。
時々見える場所というのがひとつあって、その部屋のドアも窓にかかるカーテンも床のへこみも知っている。
あまりにちゃんと知っているので、自分が生き霊か何かになっているんじゃないかと思った。
全部まだ覚えているから、もう見なくてもいいよ。
目が覚めるたびにそう思った。
冬の朝、温かいお茶を飲む。
ストーブの隣で、眠そうにする犬。
年をとって少しずつ骨ばってきた体を撫でる。
いい匂い。
いつまでも可愛い。可愛い。
時々見える場所というのがひとつあって、その部屋のドアも窓にかかるカーテンも床のへこみも知っている。
あまりにちゃんと知っているので、自分が生き霊か何かになっているんじゃないかと思った。
全部まだ覚えているから、もう見なくてもいいよ。
目が覚めるたびにそう思った。
冬の朝、温かいお茶を飲む。