2016-02-21 燦々と 日常 本 夜は、その季節の匂いが一段と引き立つ。 冬が終わりかける夜、沈丁花の香りにひき寄せられる。金網の向こう側で白く光る沈丁花は、小さくても立派な春だ。 欲望、猜疑、諦め、嫉妬……私も患っているのだろうか、〈主婦〉という病を。というのが、この本のコピーだった。「主婦」であること自体が病気って面白いな、と思って読んでみた。晴れた休日、燦々と陽の降りそそぐショッピングモールの屋上のカフェで。夫の隣で。