2016-02-12 路地の奥に 歩いていて、ふと路地の奥に目をやる。昼間とはぜんぜん違う景色。出来ないことなんて何もない、と思ったりする。私はいつどんな風に死ぬのかな、と考える。これから先、思い出せないことがどんどん増えて、とても好きだったものの色も形も匂いもわかるのにどうしても名前だけは出てこなかったりするんだろう。この路地の奥は、そういうものはひょっとして皆無なんじゃないか、なんてふと思う。ほんの数秒間のことだ。