まじろ帖

日々のこと。

写真を撮らせて

「犬とあなたの写真を撮らせてくれる?」と外国で声をかけると、大抵の人は「いいよいいよ」と笑ってくれた。断られた記憶は、多分ほとんどない。私が手に持っているのがフィルムカメラということもあって「写真、練習したいのね」というような受け止め方をしてくれるのかもしれない。

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フランクフルトの小さな洋服屋さんで店先にいた大きい犬とおじさん。


色々な国に行って、私がまず覚えるその国の言葉は「トイレはどこですか?」と「おいしい」と「写真を撮らせてください」だった。

お店などで撮らせてもらってもう一度行ける機会があれば、焼き増ししておいて次の時に渡しに行ったりもしたけれど、大抵は通りすがりのお散歩中の人を撮らせてもらうだけなので、渡すことは出来ず、写真は一枚だけ私の手元にいつまでも残った。遠い国の見ず知らずの人達が今も可愛い相棒を連れて笑っている。それだけで、私は幸せな気持ちになれる。