夜の少し手前がやってきた。
小さなレストランで食事を終えて外に出ると、レンガ造りの建物がみんな夕焼け色に染まっていくところだった。最ももうとっくに20時を過ぎているのだから夕焼けというのはおかしな表現だけど。
サントセシル大聖堂のそばの坂道を下って行くと川にぶつかり、私たちはそこから橋を渡る。
この人っ子一人いない不思議な感じはなんなんだ。
灯りだけはたくさんついているのに、川が流れる音も聞こえるのに、どこかで誰かが食事をしている空気だって感じられるのに、なのに通りには誰もいない。
とりあえず、跳ねてみる。
アルビは静かな街だ。