何気なく本棚から抜き出し、ぱらぱらとページをめくった本の隙間から懐かしいバスの時刻表が出てきた。
徹夜で着いた仕事先の時差と戦うために、
(ホテルのベッドに倒れこんで寝てしまうとか、
ついうっかりソファに座ってしまったためにそのまま寝てしまうとか、
シャワーを浴びようとしてバスタブ手前でしゃがんだままやっぱり寝てしまうとか、
そういうことのないように)
さっさと制服を脱ぎ、財布と本だけをハンドバッグにいれて、ホテルから出る送迎バスにそそくさと乗った。バスの窓から差し込む朝日がまぶしかったり、髪や体にまだ残る飛行機の匂いに目を細めたりしていた。