2015-02-13 薄く澄んだヒレを 住宅街のはじっこに大きな水槽がぽんと置いてある。覗いてみると、何年か前に観た「ムード・インディゴ」のような柔らかい泡が浮かんでは消え、浮かんでは消えて、大きくなりすぎた魚たちが、薄く透んだヒレをせわしなくいつまでも揺らしていた。 「シーラカンスみたい」とユークが言った。 綺麗だけれど、少し寂しいと思った。